地方の素材、編集日記。

ブランドを育てるって、こんなかんじなんだ。

支出をみつめることは、人生をみつめること。

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思い出してください。
あなたは昨日、なにを買いましたか?


おなかがすいて、ほか弁でのり弁を買う。
喉がかわいて、お水……とおもったけど、新発売のペットボトル入りコーヒーが試したくなって買う。
ガソリンを入れる。電気代を払う。

田舎に住んでいるのか。都会に住んでいるのか。
男か、女か。
何歳か。
子どもはいるのか。

みんな、それぞれに違いはあるけれど、変わらないのは、
ほぼ毎日、お金を使って暮らしているということ。

お金、どんなふうに使ってる?
ケチ? 太っ腹?


私は、新卒で就職してすぐ、ある事件があってものすごーーいケチになってしまった。

とにかく、自分の金にものすごく細かい。
もはや反応が自動化されてしまい、大盤振る舞いが非常に苦手な人間になってしまった。


きっかけは私が新卒のころ。
まだ仕事になれず、電話を取るのにもビビっていたころの話だ。
ある日、会社の机に座っていた私宛に、電話がまわってきた。

「内線2番に、電話だよ」

同僚にいわれて、何ごとだろうと思って受話器を取った。

「クレジットカード会社の担当の者です。今月、あなたの口座から引き落としをしようとしたんですけど、引き落とせなかったんですけど。入金額が足りなかったようです。1週間以内に、振込をお願いしたいのですが」


私は、頭が真っ白になってしまった。
ええ? クレカの人って、会社まで電話してくるの?
……はずかしい。



大学まで、そんなにお金に困ることはなかった。
恵まれていたのだと、思う。
仕送りは、不足がないようにいつも遅れることなく、振り込まれていた。
足りなくなって、追加をねだったこともあった。


それが、当たり前だと思っていたのだ。

でも、働き始めると、いままで当たり前と思ってきたものが、全く当たり前でないことに気がつく。今までどおり気前よくお金を使っていたら、とたんに足りなくなった。


私は懲りずに「まぁカードで払っとけばいっか」と気軽に使っていた。
その結果、払いきれずに、会社に電話がかかってきたのだった。


さすがに、同僚に白い目で見られるのがこわくなった。
次第にいつも、お金だいじょうぶかなと心配するようになった。

今まで楽しく、割に気前よく支払っていたものが支払えなくなり、楽しくなくなっていった。


こんな気持ちを持ち続けながら生きていくのはイヤだな……。

そう思って自力でお金の帳尻を合わせる方法を生み出した。


それが、自分の年間予算をつくる、という方法だった。

会社とか、国にあるじゃないですか。予算決めって。
あれの家計バージョンをやっているわけです。


お財布を、12カ月変わらずにかかるお金(私は一般会計と呼ぶ)と、ときどきエイヤ!と使うもの(こちらは特別会計と名前をつけている)の2つに分けて管理している。


一般会計は、ひとまず自分が何にお金を使っているのか洗うことからはじまった。
ちまちまと、スマホにメモ。
1か月分がわかったら、これをざっくり12で掛け算すると、1年分の一般会計素案のできあがり。


特別会計は、最初はテキトーに金額を設けた。
最初の1年はメモも同時進行。

ここで算数。
(一般会計)+(特別会計)= (年間の支出) になる。


ちなみに、今の人生の状況によるけれども、

(収入) - (年間の支出)=プラスの数字 であれば家計は黒字。ひとまず順調だ。
これが赤字だと、なかなかマズい。

お金を貯めたければ 
(年間の支出)+(貯金) = (収入)
になるようにうまーくお金を配分すればOK。

そこまで稼ぎが多くなくても、この配分が上手だと、幸せ度があがる。

今、ハッピーだったらそれでよし。
満足度が足りなければ、配分を変えてみる。

こうすると、全体のお金を使う量は同じだけれど、満足度はぐっと改善したりする。不思議なものだ。

支出を見つめると、自分が何に価値を見出しているかが明確になる。
(私は、旅とごはんと本に多めにお金をかけている。やっぱり、幸せ度を高くしたいからだ)


簡単な算数。
これだけなのに、深い。
これだけだけど、たまに人生をひっくり返してしまう。


例えば。
貯金と年間の支出がわかると、自分のやれることが明確にわかってくる。

(貯金)÷(年間の支出)= ゆるっと生き延びれる年月 だし、
(貯金)÷(一般会計)= 働かずにギリギリ生き延びられる年月 になる。

これは、新しいことにチャレンジできる時間と読み替えることができるかもしれない。




一見、なんでもないこと。
自分のお金の使い方を、ちゃんと意識して、見えるようにすること。

それが、自分の人生を変えていく。

人と違うお金の使い方ができれば、違う体験ができる。
人と違うお金の見通しが立てば、仕事の仕方を変えることができる。

マジで、そう思っている。


以前、お金の使い方についての記事を書き、天狼院のウェブサイトに掲載してもらったことがある。うれしかったけど、なぜか人にシェアすることに戸惑いがあった。

なんだろう。言葉にすると、自分で書いてはいるけれども、はずかしいというか、そんなことを言うべきではないとか、そんな気持ちがあるように思う。やっぱりお金ってある種のタブーで、聖域のようなところがあるのかもしれない。

やっぱり、年収いくらですか? とか、
家賃いくらのところに住んでますか? とか、親しい相手でも聞きにくいじゃないですか。
(私だけ?)

だからだろうか。
自分のお金に関する記事を、自分のFacebookに公開したところ、本当にたくさんのコメントをもらった。

この、ある種タブーなものを、見えるようにするって、おもしろいなって思ったのだ。


深いな、お金。
おもしろいな、お金。

とおもいつつ。今日もお金と仲良くするために
カフェ代をケチって近所の公民館のテーブルでこの文章を書いている。




あなたは、どんなお金を使いたいですか?

 

これは、天狼院書店ライティングゼミの課題提出のために作成しました。

お金シリーズ、割と反応がいいのかまた掲載してもらえました。ありがたい。

tenro-in.com

自分のライティングスキルをあげるため、後輩にスキルを伝えるために受け始めたけど、わりと楽しい。

 

まじめに仕事をしてきたスキル、仕事のためだけに使わなくたっていい。

自分が好きなことを表現するために、使ったっていいって思い出せたのがいいなぁ。

 

ちなみに。

このお金まわりの話、(長年研究してきたので 笑)もっと細かい本の紹介や私の実践の様子、また反響あれば書いてみたいなぁ。

 

文章は、家計のはなしだけど、事業もきっとおなじなんだよなぁと1年やってみて思っているところです。お金って、深い……。

 

今回は、ここでスイッチオフに。

 

 

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